PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

【感想】講談社100周年記念 書下ろし100冊『難民探偵』

難民探偵難民探偵
(2009/12/11)
西尾 維新

商品詳細を見る

2008年の11月に発表された書き下ろし100冊企画。
あれから1年の時を経て、ようやく発売となりました。
タイトルは『難民探偵』。久しぶりのスイリ小説です。
今のところ発表はありませんので、これが2009年最後の単行本になりそうです。

私は、昨日は見つけられず、今日ようやく手に入れました。
ハードカバーなので、少し探すことになるかもと思っていたのですが、
新刊コーナーに普通に置いてあったので見つけやすかったです。
今第二章まで読み終わりました。
今日はもう時間も時間なので、明日また読もうと思います。

ちなみに。
http://shop.kodansha.jp/bc/kodansha-novels/0912/special3/
こちらに特設ページと、『西尾維新●一問一答』がありますが、
2010年の抱負として、「仕事をしない!」って・・・。また言ってますけれど、
どうせまた、キャラクターコメンタリーなどを担当することになるのでしょう。
マジで身体壊さないでください。先生。



12月14日・追記
続きに感想です。


 11日に買ってから、読み終わるまでに丸三日ほどかかりました。それは、私が遅読であり、また最近忙しくなった所為もあるのでしょうが、やはり今回の本は読み応えがあった、というのが主な要因だと思っています。西尾維新クロニクルで西尾先生が語った、「読みやすさ」に特化した『戯言シリーズ』や、軽妙なテンポで進んでいく会話主体の『化物語』とはまた違う、まったくもって新しい、しかし西尾先生の原点であり始まりである純粋な推理小説であることを念頭に置いて、最後まで読み進めていきました。

 窓井証子。就職浪人。これが今年から就職活動を始めた、現在大学三年生の私には少々重く響く言葉でして、別にまだ浪人が決定したわけでもないのに、深く感情移入させられました。西尾先生の書く小説の特徴として、序章、あるいは第一章はほとんどを語り部の独白に費やす傾向が強いと思うのですが、今回もその例に漏れない書き出しだったのも手伝って、窓井証子には自分の将来を重ねるネガティブな読み始めとなりました。執筆者である西尾先生ですら、一問一答で一番筆が進んだのは、証子に感情移入してしまったときと答えるくらいですし、いい意味で相当毒が強いキャラクターといえるでしょう。

 窓井京樹。小説家。第二十一回本格推理小説大賞。どこかで聞いたことのあるような肩書ですが、西尾先生が「僕じゃないです」というのだから、京樹は西尾先生がモデルというわけではないのでしょう。彼がいなければ、証子と陽義は出会うことなく、もっと言えば証子はお見合いをさせられていたかもしれないわけで、カテゴライズされるのならば、渋村などの刑事とは違い、主要人物であることには違いないのですけれど、しかしこれは推理小説です。事件に巻き込まれない事件に関わらない事件を解かない、そんな主要登場人物が他にいるでしょうか。実際のところは、証子や陽義との対比ということで登場していたのでしょうけれど、アクの強いキャラクターでした。

 根深陽義。ネットカフェ難民。元警視庁警視。難民探偵。初めて書くタイプの探偵と西尾先生は語られていましたが、実際このタイプの探偵というのは、一般の推理小説では割とメジャーなのではいないかと思うのですが、あまり他の推理小説を読まないのでめったなことは言わない方がいいかもしれないですね。でも、たまにテレビをつけたら偶然やっていたサスペンス劇場などを見る限りは、その認識でも間違ってはいないと思います。だから、この根深陽義のような人間を西尾先生が今まで書いてこなかったのが不思議ではありますけれど。ただまぁ、西尾先生のような小説家には、陽義のようなタイプは逆にその方が逸脱していると考えても過言ではないかもしれません。

 そして、最初から最後までを通した事件について。正直、竜頭蛇尾どころか、蛇頭蛇尾などこに盛り上がりがあったのかが分からない平々凡々な内容だったと思いました。リアルの事件は実際こんなものなのかもしれません。私は推理小説を読むときには、少しでも登場人物に不自然な台詞、行動を見つけると、そこから勝手な推理を膨らませて、最後の推理ショーでそれをひっくり返されるのが推理小説の醍醐味だと考えています。今回は強いていうならば、東京から帰ってきたときの京樹が妙に優しかったところが引っかかったくらいですか。そこから京樹が犯人ではないかとも考えましたが、さすがに発想が飛躍しすぎだと考え直し、証子の靴下発言で初めて真相に至りました。
 しかし、それらが悪かったのかと言われれば、決してそんなことはなく、こんな事件と真相で、ここまで引き込まれてしまうものなんだという感想につながります。そこにトリックはなく、ただ判然としない煩雑な人間関係のみがある。これだけで推理小説と呼ぶのかどうかは、少々首を捻らざるを得ないですけれど、帯にも書かれている通り、「新・推理小説」として受け取っておきます。

 結局最後のオチとして、数ヶ月後、証子は無事就職でき、京樹の家を出て、あの時の事件は忘れて生きている。そういえば京樹には自作を読むことを止められていたけれど、そうだ今度読んでみることにしよう・・・などの清々しい(?)終わり方になるのかと思えば、何も進展せず、何も好転せず、事件前と変わらずに終わりました。別にバッドエンドというわけでもないのに、このやるせなくなるような感覚はなんなのでしょうか。
 戯言のように解決済み事件を完膚なきまでに解決してくれるわけでもなし。世界のように誰もが壊れて誰もが救われない終わり方というわけでもなし。陽義と道規の勝負は引き分け。京樹は証子を追い出さず。証子は単に履歴書を書いて。終わり。なんとも釈然としない気はしますけれど、しかしこの結末を提示された後に、何か他の終焉を描いてみろと言われると、何も浮かばないです。小説とは得てしてそういうものかもしれませんが、この難民探偵の場合は特に難しいです。

 また読むかもしれないし、読まないかもしれません。いや、西尾先生の小説を二度と読まないなんてことは二度とないと思うので、また読むことになるのでしょうが、そうですね。次読むときには、主人公も、探偵も、刑事も、犯人も、被害者も、すべての登場人物の心況を理解した上で読むことになります。そう考えると今すぐにでも読みたくなってきましたが、これからやることがあるので今日はこの辺で本棚へとしまいたいと思います。次に読むときは、証子と同じ状況に陥っている時ではないことを願って。。。

| 未分類 | 00:15 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ハードカバーだというのを知らずに買いに行って大きさにビックリ、これは重そうだなと持ってみたら意外と軽くてさらにビックリ。さすがは西尾維新、こんな所でも俺を驚かせてくれるとは(マテ
とはいえ通学時に電車内では読みにくそうだから家でゆっくり読むかな。ボリュームも有って楽しめそうだし。

イベントお疲れ様でした、レポート読んだらかなり楽しそうな感じでしたね。(自分も実験さえなければ~)
個人的には超なでこスネイク其の貳ってのが気になりました、BDまでにまだ進化するとかすごいです。どうせならアバンに神原とのトークを追加して欲しいですね。

| 空 | 2009/12/12 19:41 | URL |

猫物語は過去編て書いてありますよ?

やっぱり翼の話だから……

| 七色砂漠 | 2009/12/12 22:21 | URL |

おおぅ!

新刊出てたんですねΣ(゜□゜)
知りませんでした…
明日にでも買いに行こうと思いますbb
まだ売ってるかな…;;

| 月姫 | 2009/12/14 00:08 | URL |

Re: タイトルなし

> 空様
紙はどうやら再生紙っぽかったですね。私も軽くてびっくりしました。
なでこスネイクは、アバンかどうかは分かりませんが、暦役の神谷さんと、
駿河役の沢城さんが新たに音声を録り直したそうなので、期待してもいいかもしれません。

> 七色砂漠様
過去編となると、他のキャラクター達が登場しないのが痛いところですけれど、
もしかしたら回想形式にすることによって、無理やり登場させるのではないか、
と期待していたりします。化物は全員登場してこそ、ですしね。

> 月姫様
まだまだ売ってましたよー。
今日(14日)の時点では、あまり入荷数が多そうでは無い、
私がよく行く本屋でも売っていたので、そこまで絶望的な状況にはないと思います。

| 管理人 | 2009/12/14 22:03 | URL |

証拠、凶器、容疑と名前がミステリ系。

| 名無し | 2009/12/15 03:20 | URL |

Re: タイトルなし

> 名無し様
ちなみに道規(=動機)もですね。
他の人達はこじつけようとしましたが無理でした。

| 管理人 | 2009/12/15 10:09 | URL |

名字と繋げても意味が繋がりますよ。
惑い証拠、惑い凶器、根深き容疑、真田(読みで「死んだ」)容疑……
ではないかと。
読み終えてから名前をみるとある種のネタバレのような気がしてなりません(←そうなんだろうけど)。だって西尾維新だからwww

| 空欄 | 2009/12/15 19:13 | URL |

Re: タイトルなし

> 空欄様
窓井、根深はそうなのかなぁと思いながらも、
少しこじつけな気がして、スルーしていましたが・・・。
あ、でも真田は思い至らなかったです。
しかし死んだ動機・・・うーん。
まぁ何か思いがあってつけたのは確かでしょうね。

| 管理人 | 2009/12/15 21:00 | URL |

初めまして、クラゲと申します。
前からブログ閲覧してたんだけど、初コメントです
「難民探偵」の雰囲気が西尾さんらしくてサイコーでした。
窓井さんのひねくれ具合?が素晴らしかったです

| クラゲ | 2009/12/17 18:21 | URL |

Re: タイトルなし

> クラゲ様
初めまして。
コメントありがとうございます!
窓井さんのことを友人に簡単に話したら、すごくいや~な顔をされました。
多分いーちゃんを話しても様刻を話しても創貴を話しても、同じ顔をされそうです。
その点ではいい感じに西尾節が出ているかもしれませんね。

| 管理人 | 2009/12/18 01:11 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://snowrivers.blog115.fc2.com/tb.php/327-58765480

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。