PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

『微刀・釵』読了

『刀語 第八話 微刀・釵』8月2日(木)22時41分読了。
1日待たされただけあってより良い読後感。
前回の『悪刀・鐚』の主題『活性力』にも驚かされましたが、
今回の『微刀・釵』のテーマにはもう着いていけない感じです。
そんなことを主題にしてどうすんでしょうか。
今回は、一番刀らしからぬ刀で。
一番変体刀らしい変体刀でした。
そんな刀だからこそ、今回の敵『日和号』はとても厄介で。
だってまぁあんな技は無しだと思いますよさすがに。


そんなわけで。
もう少し詳しい感想を書こうと思うので
ネタばれを気にしない方は続きをどうぞ。
(先に本を読んでから読むことをお勧めします)




刀語 第8話 (8) (講談社BOX) 刀語 第8話 (8) (講談社BOX)
西尾 維新 (2007/08)
講談社

この商品の詳細を見る


というわけで『微刀・釵』の感想です。
まずは表紙。
とがめ、髪短くなってましたね。
作中でも否定姫にそれを笑われてましたが。
これを見たら誰もが笑まずにはいられないでしょうね。
私もその一人ですから。
それから七花が持つ『簪』…ややこしいよ!
「あっちゃーストレートにきたかー」と思いましたわ!
でもま、こうしてみると竹さんの表紙は奥が深いです。
今度表紙について吟味する記事も書きましょう。


さて内容です。
順番にいきましょうか。

序章
恒例の思わせぶりプロローグ。
今回は左右田右衛門左衛門の過去。
そして否定姫との出会い。

「使ってあげなくも――ないのよ」
それは。
二重否定の――言葉だった。
「あなたには『不』の一文字をあげましょう」


ここは個人的にぐっときた。
あくまで『否定』しかしない否定姫と
そこで『不』を受け取る右衛門左衛門。
なかなか感動的(?)なシーンでした。
この二人のエピソードもこれから楽しみですね。


一章 奇策屋敷
最初の会話のシーンで、七花の弱点が出ましたね。
一応ヒントは今までに惜しみなく出してありましたが。
さぁこれが最終戦にどう作用するんでしょうか?
中々興味深い伏線です。

あとは悪趣味な屋敷ですね、これには笑いました。
不覚にも電車の中で。
七花の評価の方じゃなくてとがめの根にもってる方で。
地震(たぶんこれは江戸時代の大震災ですね)のために
屋敷同士を離してあるのも実は奇策屋敷に
近づかないための口実のような気がします。


二章 否定屋敷
まずは容姿ですね。
金髪碧眼。外国人。
この外国人であるという伏線も今後どうなっていくんでしょうか。
非常に楽しみですね…あぁでもはたして西尾先生が
その伏線をちゃんと拾ってくれるかが問題ですが。

そしてとがめとの関係。
あーあーいいんでしょうか。
なんか『喧嘩するほど仲が良い』みたいな描写になってますよ。
これじゃあ『炎刀・銃』のとき明確な敵になりえないんじゃないか…?
いや十二話の対戦相手が否定姫とは限りませんがね。

そして『微刀・釵』ですね。
まぁ今回は人形です。
対戦相手が、とかじゃなくて。
『日和号』という名の『からくり人形』そのものが
『微刀・釵』です。
今回の特性は『人間らしさ』
これはまだ『賊刀・鎧』のほうが刀っぽかったですね。


三章 真庭海亀
咬ませ犬が帰ってまいりました。
『長寿の海亀』
『最高格好よくて最高いかした最高強い最高もてもて最高金持ちの真庭海亀』
久々のまにわにの口癖でしたね。
私は西尾作品の口癖は大好きなので、
面白い口癖であればあるほどそのキャラを好きになります。
でも右衛門左衛門には一歩『不及』でしたね。
咬ませ犬としての登場でしたが、

真庭海亀は逃げない。
ただ、残る仲間に――
真庭鳳凰に、真庭人鳥に、真庭鴛鴦に。
この状況のことを伝える手段のみを、ただただ考えていた。
最後の最後まで。
真庭海亀は――真庭の里のことを考えていた。
「不忍の法――不生不殺」
それは。
名前とは裏腹に、生かさず殺す技だった。
長寿の海亀――短命に死す。


………。
敵役って大抵仲間のことなんてどうでもいいと思ってるじゃないですか。
なのになんなのでしょう真庭忍軍は。
そういえば先日の27時間テレビのテーマは「なまか」でしたが。
それを引き合いに出さずとも…。
なんだか考えさせられる内容でした。


四章 日和号 五章 不要湖
この章で思ったのは七花の成長ですね。
もちろん、とがめに指摘されるでもなく今回の
戦闘について問題点を列挙できたのもありますが、
何より『日和号』が過去の自分に似ている。
それについて七花が考えをめぐらせてるシーンですかね。
『千刀・鎩』のときに「なにも殺すことはなかったのではないか――」
と、とがめが思ったのを思い出しました。
それに比べれば今の七花は
刀として退化してしまった姿かもしれない。
人間として完成しつつある姿かもしれない。
どちらにせよ、七花は成長していっているのではないでしょうか。
それを思うと今回の蒐集対象『微刀・釵』があの姿かたちであることが
七花の成長を再認識させるための西尾戦法だったのかもしれません。

あ、日和号の戦い忘れてた。
口から槍までならわかるけど。
この時代に空を飛んでたまるか。
あれにはもう笑うしかなかったよ。
ライト兄弟を越えているではないか。
なんてことを思ったくらいですねはい。


終章
最後の最後で『微刀・釵』の銘ついて触れてますね。
四季崎記紀が最も愛した女性を模した刀。
『釵』は『女性』の隠喩。
『微刀』は『美刀』の当て字。
四季崎記紀の『愛情』に特化した刀といってもよかったのではないでしょうか。
素敵なお話でした。

そして否定姫の意味深な発言がありました。

「でもまぁしかし、日和号の仕組みに気づくなんて、相変わらずあの不愉快な女は賢しいわね――いくら悪刀『鐚』という前例を知っていたとは言え、太陽電池なんて概念のないこの時代に、よくもまぁそんな発想ができるもんだわ。もとより、日和号という名前がそのまんまなんだけどさ」

おおっとこれはどういうことだ。
これはやっぱりあれなんでしょうか。
ありえない、けれどもし本当にそうならば
この時代にあってはならない『炎刀・銃』の
存在にもうなずけます。
この伏線が拾われるのは最終巻でしょう。
これからますます目が離せません。


さぁ次巻は『王刀・鋸』です!
『微刀・釵』を王女とするなら『王刀・鋸』はまさしく王!
対戦相手は心王一鞘流当主・汽口慚愧!
決戦の場は出羽・天童将棋村!
ますます目が離せない刀語シリーズ!
刮目して待てっ!

| 刀語シリーズ | 22:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://snowrivers.blog115.fc2.com/tb.php/4-22afd65b

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。